研究開発型スタートアップの起業・経営人材確保等支援事業|ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(NEP)|躍進コース
詳細
ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(NEP事業)とは?
人工知能やロボット、IoT、宇宙航空などのディープテック分野において、技術シーズを持ち、一定のビジネスモデルを拡大したい起業家候補人材に対して、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が、その活動費用支援や事業サポートをする制度です。
制度の概要
NEP事業は、「開拓コース」と「躍進コース」の2コースがあり、ここでは「躍進コース」について説明します。それぞれの概要は下記の通りです。
コース名 | 開拓コース | 躍進コース |
---|---|---|
年齢制限 | なし(※ただし若手人材(40 歳未満)の方は優遇) | なし |
応募者像 | 技術シーズを持ち、技術の活用アイデアを有する者でこれから、事業化を目指すにあたり、 まずはビジネスモデルを具体化 したいと考えている人 | 技術シーズを持ち、一定のビジネスモデルを有する(顧客像、市場が想定されており、資金調達方法や差別化ポイントを検討している) |
事業期間中の取組 | アイデアをビジネスモデルへ具体化 | ビジネスモデルのブラッシュアップ、研究開発 |
支援金額 | 最大300万円(税込) | 最大500万円又は3000万円 |
事業終了時のイメージ |
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補助金額・補助率
本事業では、①技術シーズの事業化促進のため活動を行う法人と、②カーブアウトした個人・法人(親会社が経営戦略の一環として事業の一部を切り出し、独立した法人)のどちらであるかによって、申請できるコースや補助率が異なります。具体的には下表の通りとなります。
コース名 | 補助金額 | 補助率 |
①-1:躍進500 | 500万円未満(税込) | 1/1 |
①-2:躍進3000 | 3,000万円未満(税込) | 1/1 |
②-1:躍進カーブアウトA | 500万円未満(税込) | 3/4 |
②-2:躍進カーブアウトB | 3,000万円未満(税込) | 3/4 |
補助対象者の要件
本事業では、具体的な技術シーズに基づくビジネスモデルのもと、日本国内で事業活動の開始や資金調達を目指している法人(大企業からのカーブアウトを含め、国籍は不問)が対象となります。各コースにおける要件は下記の通りとなります。
①-1:躍進500の要件
法人を設立済みのもので、以下の全ての条件を満たすこと
中小企業基本法等に定められている中小企業者の定義に該当する法人(※1)であって、みなし大企業(※2)に該当しないこと、かつ、直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えないこと
新たに法人を設立する場合は設立当初より本応募事業を事業化することを目的としている法人であること、または、すでに事業活動を行っている法人の場合はその法人による「新規事業」であって、当該事業を将来的に分社化する等の構想があること
事業化に向けた資金として、提案額以上の出資・融資等の投資を受けていないこと(但し、出資・融資等とは、業として出資・融資を行う者(事業会社等の法人を含む)による投資を対象とし、これに該当しない個人投資家による投資は対象外とする)
設立した新法人が既存の法人と「関連会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第八条(定義)5項)」及び「子会社(会社法第二条(定義)三項)」の関係にないこと
技術研究組合でないこと
①-2:躍進3000の要件
以下の要件を全て満たすVC等から「出資関心願/出資関心確認書」の提出を受けられること
業としてスタートアップへの投資機能を有し、躍進コース事業者の事業化支援を行う機能を有する企業
(ベンチャーキャピタルやシードアクセラレータ等)であること
躍進コースが対象とする技術領域の事業化を支援する能力(ハンズオン能力)を有すること。特に、販
路を含め、具体的かつ広範なネットワークを有すること
日本国内において、躍進コース事業者の事業化を支援する拠点を有し、ハンズオン支援できる常駐ス
タッフを配置していること
反社会的勢力、あるいはそれに関わる者との関与がないこと
②-1:躍進カーブアウトAの要件
以下の要件を全て満たすこと
商用のプロダクトからすでに収益やキャッシュフローの発生している事業を外部化するものではないこと(※一定の収益やキャッシュフローが発生している事業であっても、有償サンプルの販売等の研究開発に起因するものであれば上記には該当しません)
カーブアウトの実施に向けて取り組む個人・チームであること
応募事業を実施するための法人を設立しておらず、交付申請書の提出までに設立する予定がない者
所属事業会社が記載した「支援対象証明書」の提出が可能であること
本事業に係わるメンバーに関して、仮に前職を離職している場合には、当該前職の離職時に結んだ念書・誓約書等の制限条項に抵触していないこと
②-2:躍進カーブアウトBの要件
設立法人あるいは設立しようとする法人が以下の法人の条件を満たすこと
カーブアウト後の法人(法人設立前だが、カーブアウトして法人設立を予定している個人・チームを含
む)であること
中小企業基本法等に定められている中小企業者の定義に該当する法人(※1)であって、みなし大企
業(※2)に該当しないこと、かつ、直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えないこと
設立した新法人が既存の法人と「関連会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第八条(定義)5項)」、「子会社(会社法第二条(定義)三項)」の関係にないこと。ただし、VC等(既存の法人
が有するCVCや、既存の法人がLP出資しているVCは除く。)から「出資関心願/出資関心確認書」を提出できる場合は除く。
技術研究組合でないこと
元の事業会社が記載した「支援対象証明書」の提出が可能であること
(※1)中小企業基本法等に定められている中小企業者の定義に該当する法人
資本金または従業員数(常勤)のどちらかが下表の数字以下となる会社または法人が対象です。
業種 | 資本金 | 従業員数(常勤) |
---|---|---|
製造業、建設業、運輸業 | 3億円 | 300人 |
卸売業 | 1億円 | 100人 |
サービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) | 5,000万円 | 100人 |
小売業 | 5,000万円 | 50人 |
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く) | 3億円 | 900人 |
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 | 3億円 | 300人 |
旅館業 | 5,000万円 | 200人 |
その他の業種(上記以外) | 3億円 | 300人 |
(※2)みなし大企業の定義
補助対象経費
機械装置等費 | 土木・建築工事費、機械装置等製作・購入費、保守・改造修理費 ※躍進カーブアウトAコース以外のコースでは、処分制限財産の購入も対象 |
---|---|
労務費 | 研究員費、補助員費 |
その他経費 | 消耗品費(資材・部品・消耗品等)、旅費(国内外旅費・滞在費・交通費)、外注費(ソフトウェア・ハード設計請負外注)等 ※ただし、躍進カーブアウトAコースは「外注費」における処分制限財産の購入は対象外 |
委託費・共同研究費 | 国内の学術研究機関等のみ対象(助成金総額の25%以内まで。間接経費は直接経費の30%上限で計上可。) |
スケジュール
直近の公募は発表されていませんが、昨年度の実施実績から、2025年においても3月に公募開始することが予測されます。下記は昨年のスケジュールです。
2024年
3月12日:公募開始
4月18日正午:公募締め切り
5月中旬~6月上旬頃:書面審査 6月中旬頃:採択審査委員会(プレゼンテーション審査)*、経営者面談* (*)対象者のみに通知 7月上旬頃:採択者の決定 7月中:カタライザーマッチング 8月中~下旬頃:交付申請書の提出、応募タイプに応じた交付条件への対応 9月上旬:交付先の決定、交付決定通知の発信、事業開始
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